『生きがいを持てる人生メニュー―ボランティア活動とネットワーク作り』 野口桂子著

[自分以外の幸せに責任]
《本書は、周囲の人々の幸せや社会問題に関心をもちながら、社会と積極的に関わっていくことで人生に生きる価値を見いだした人たちのルポルタージュ集である。
登場するのは、自分のミッションのために歩き出した12人のボランティアリーダーたち。彼らの生き方をメニューとして紹介し、今、自分が何をやりたいのか分からないという若者に、登場人物と共感することで自ら行動を起こしてほしいと訴える。
紹介されている人物は、様々な国際協力団体に所属してアフリカやアジアで医療援助活動を行っている写真家。一流企業を辞めて障害者の施設で子どもたちの世話をしている保育士。病気で長期入院する子どもの家族の支援に取り組むNPO主宰者など。
彼らは有名人でもなければ、特別な才能があるわけではない。志をもてば、誰でも彼らのようになれる。ただ、これらの人たちに共通しているのは、自分以外の幸せに生きがいや責任をもっていることである。
著者の野口桂子さん(星詐槎大学助教授)は、「メニューからどれかを選んだとしても、レストランのようにご馳走が出てきて、お腹をいっぱいにして終わるものではない。どのメニューを選んでもあなた自身の世界に一つしかない生き方を切り開き、あなた自身がいろいろな人たちとともに彩っていく」ことが大切とメッセージを送る。
人生は初めから一本道ではない。挫折したり、方向転換しながら自分の道を見つけていく。本書でとりあげられたのは、そのような貴重な経験を経たのちに、幸せの道を歩き始めた人たちである。》

「教育新聞」200512

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