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第3話 『スイッチ』

先ほどまで、古くからの友人たちとビールを飲みながら四方山話をしていた。話はいたるところに飛び、収拾のつかないことになったが、それぞれがオーバーヒートするぐらい熱くなっておしゃべりに興じていた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA スイッチが、オンオフの装置であることは、日々電灯を点けたり消したりすることで自明のものだが、パソコンのキーボードを打ちながら、あるいはマウスを操作しながら、キーボードのキーやマウスをある種のスイッチと考えることは、ほとんどないに等しいのではないのだろうか。スイッチには、押しボタンスイッチもあれば、ボリューム、スライド、多方向スイッチがあり、あるいは圧力スイッチ、近接スイッチ等のようなものもある。それぞれが、それ独自の用途がありさまざまなところに使われている。

友人たちとのおしゃべりは、さまざまなスイッチが錯綜(さくそう)する迷路のようなもののなかにはまり込んだような輻輳(ふくそう)した時間の流れのうちに過ぎていった。

今日はもう遅い。このまま寝て、明日にはルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』(いろいろな出版社版あり)でも読んで、「時間のゆがみ」にでも興じよう。