カテゴリー別アーカイブ: キリスト教書

粗末な小舟(カヌー)——ひとは愛することしか残されていない

9122

末森英機 著

詩人でありシンガーソングライターでもある著者が、東北の被災地で唄い、神の愛の宣教者会(マニラ)で「神の愛する子」と出会う。唄とその語りかけによって、文化を超えたさまざまな人が友になっていく。カトリックの信者である著者の言葉から編み出される詩とルポルタージュによるポエム・エッセイ。「ああ粗末な小舟だひとは。なにもかもかなぐりすてて、からの椀になる、粗末な小舟(カヌー)だ。」

目次

粗末な小舟

Ⅰ 冬の蜜蜂――救いは外から来る
冬の蜜蜂
愛は愛を呼ぶ――被災地からの贈り物
被災地へのルート――ただ、ただ幸せのみを合い言葉に
かけがえのない愛――福島の三年をめぐって
歌と被災地と福音と
人は歌となって、歌は人となって、さらに旅をする

Ⅱ I AM(ありのまま)でいておくれ
I AM
マニラの神の愛の宣教者会を訪れて――いつくしみの光のプレゼント

み言葉は存在の住み処
――MISSIONARIES OF CHARITY BROTHERS CAVITEでのこと――

Ⅲ マナの壺――CALL&RESPONSE
ごく歌の人間は
あたえ、うばう。
神の導火線
火だねにて
歌う骨
まねびのタッチ
祈り相まつときに
mukui mitumenaba――報い見つめなば――
ごきげんメモリ
スラーでつなげる
幸福な短篇――ヴェロニカの布――
ミサに還る
蜜の切り札
替え歌――『グローリーグローリーハレルヤ』の曲で――
ばかのように心をいためている
神のセンス――世界でいちばん不幸せで、幸せなわたし――
「キスふたつのほうがひとつよりいい」
ミルクの家
しだいに小さくなるみなさん
家なき子のために
ほほえみの百万長者
疑うことなかれ
虹の橋を架ける――心の岸辺にたどり着くために
雪のねらい
吾れは信ず――クレド――
涙のパンの家
「八日後」と「明後日」
罪深く生まれし者、罪深く生まれし者
愚か者の愚かな愛
蛇のしふねん(執念)
バベル着想
男と女――臨終の季節に
とむらいの楽隊
ADSUM「はい、ここにおります」
雪よりも白いからだの妻よ
さればわれ、さばきのあたらしきみこえをばきけり
指紋をまぶして
神の傑作
ミスハル(なめらかに舌を動かす者)
愛なる思惟
愛すべきちみもうりょうたち
愛のコト
パピルスの方舟
愛は狂気
涙のパン
わたしを天国に連れていって
きょうの日の聖の心に希望
あのころかの蜂起通りで
『なぜ?』は、幸福な気がかり
頂上に谷底と
文字をください
ひとつ屋根の下
庭師のいない花園で
かくのごときが
み言葉の小石を
BORN AGAIN

あとがきにかえて
唄とメロディーで生きる    アントニウス・ハルノコー神父

四六判並製224ページ 1600円+税

末森英機(すえもり ひでき)プロフィール
1955年 東京都生まれ。2011年5月から東北被災地の支援活動をつづけ、福島・仮設住宅へ移動中のバスでFr.ダニエレと運命的に出会う。2015年から2年続けてマニラのマザー・テレサの施設へFr.ダニエレを訪ねて奉仕に参加。愛妻家。
詩集に『楽園風』((私家版)、『異邦記』(書肆林檎屋)、『東京新事情』(精興社)、『鬼が花を嗅いでいる』(書肆山田)、『天の猟犬』(れんが書房新社)、『幸福の入り江』(七月堂)、『光の楔、音の礫。』(港の人)など。

福音書への道案内-キリストを知るために

9113

伊藤慶枝 著

A5判 320ページ
2007年4月15日刊行

福音書の世界への招きの書。
四福音書のそれぞれの文学的構造に目を配りながら、イエス・キリストのあかしの 書としてのその姿に迫っていく。
ミサや礼拝でよく読まれる主な箇所を中心に、何よりも文学的構造の把握を目指しながら、 解説する本書を通じて、信仰の書としての聖書の全体像に目を開かれるだろう。
聖書に対する誠実な研究心をもって平易に解説するその語り口が魅力の書。
信徒の研究者として聖書の研究に生涯をささげた著者の遺作である。

『近代日本のキリスト者たち』

9110

高橋章 編著
2006年2月

近代日本のキリスト者たちが、時代の先駆者として、日本の宗教界は もとより、社会福祉事業、特に女子教育、自由民権運動にも貢献し、 さらに明治以降の近代天皇制にも批判的にかかわり、さらに日本のキ リスト教界から社会主義思想家が輩出し、非戦論者が軍国主義国家体 制の中で、非戦を唱えた。
これらの人物の、日本の近代化における貢献から私たちの日本と近 代化の課題を学ぶべきであろう。

A5判 並製
336ページ 2800円+税

目次
まえがき
  登場人物の活動期間
  植村正久―卒業のない生涯
  高倉徳太郎―「福音の真理の全人格的徹底と交わりの実現」に生きる
  ウィリアムズ―日本聖公会の開祖
  内村鑑三―福音の使者 その現代的意義
  別所梅之助―讃美歌編集と聖書文語訳に貢献した詩人牧師
  山室軍平―平民の使徒の生涯
  矢内原忠雄―軍国主義と戦った平和を愛する人
  新島襄―伝道と教育の人
  賀川豊彦―「社会実践的なキリスト教」に生きる
  逢坂元吉郎―エキュメニズムを推進するうえでの善き模範者
  ニコライ―「単独」の宣教者
  新渡戸稲造―武士道とキリスト教
  八木重吉―詩人とキリスト教
  森有正―「経験」と信仰
  赤岩栄―その記憶と共に
  ケーベル―学生に心酔された教育者
  吉満義彦―詩人・哲学者
  今官一―故郷・津軽の風土と群像
  マラン―東北縦断旅行――明治初年の下北半島から東京まで
  田中耕太郎―戦前から戦後におけるカトリシズムの実践者 
  鷲巣繁男―正教詩人として生きる
  津田仙―日本と韓国において福音の実を結ばせた人
  遠藤周作vその文学におけるキリスト教
  あとがき
  参考文献
  執筆者一覧
  初出一覧
  写真引用一覧

執筆者一覧
秋山昇(キリスト教ガリラヤ福音教団代表牧師)、南吉衛(日本基督教団信濃町教会牧師)、 大江満(立教学院史資料センター学術調査員)、武藤陽一(元青山学院大学講師)、黒瀬博 (日本バプテスト連盟東京西バプテスト教会牧師)、内坂晃(日本基督教団稲城教会牧師)、 太田雅夫(元桃山学院短期大学学長)、金井新二(東京大学名誉教授)、阿部仲麻呂(白百合女子大学講師・東京カトリック神学院講師)、北沢栄(ジャーナリスト・東北公益文科大学大学院授)、加藤和哉(聖心女子大学哲学科助教授)、釘宮明美(白百合女子大学講師)、滑川明彦(元日本大学教授)、金森誠也(元静岡大学教授・元日本大学教授)、高橋章(日本大学教授)、服部美樹(東京理科大学講師)、大月晶子(元東京大学講師)、鄭俊坤(明治大学講師)

神とともにある生活-キリスト教典礼の内的風景

9108

石井祥裕 著

四六判 224ページ
2005年11月刊行

現代の教会は、人がキリスト者になるプロセス(入信の秘跡)をどのように考え、形づくっているのか、また1年の時の流れ(典礼暦)とともに行われるミサの中で、どのように神を賛美し、信仰の神秘を祝っているのか。内的生活様式の一つの形として、キリスト教生活の具体的な姿を描き出す。

目  次

Part1 入信のミステリー-キリスト者となるプロセス
1 洗礼者ヨハネの記憶
2 イエスの洗礼
3 ドゥラ・エウロポス
4 洗礼準備のプロセス
5 死と復活のドラマの舞台
6 父と子と聖霊のみ名によって
7 幼児洗礼の始まり
8 洗礼の秘跡を授ける儀式へ
9 聖霊を受けるしるし
10 堅信の秘跡の組成
11 統一的理解への回帰
12 そこにあるドラマを

Part2 神の民のまつり-年のめぐりの中で
1 主の降誕 福音の光を告げる祭り
2 主の顕現を祝う日々-お正月の霊性
3 沈黙のセラピー-「ゆっくりミサ」のすすめ
4 四旬節の深みへ- 宗教的世界観の探究
5 せめて、ご復活は……-ミサの中のミサ
6 喜びと明るさ
7 スルスム・コルダ ……心を「天」に向けて
8 聖書の奥行きに触れながら ……神のことばに浸る礼拝
9 噛みしめ、飲み込む ……永遠のいのちのことば
10 神にささげる新しい歌-典礼表現学の必要性
11 神のことばの呼吸-典礼的な言語表現の特質

Part3 展望
1 カトリック教会での典礼奉仕
2 典礼理解の二〇〇〇年
3 信仰の継承-信仰の伝承としての典礼教育

イタリア アシジからの伝言―聖フランシスコとともに歩く

9102

聖フランシスコ会修道院 小平正寿著

四六判 288ページ 並製
2004年12月刊行

あなたへ贈る今日の言葉の数々——一日一言。
平和を愛する吟遊詩人からのメッセージです。
小鳥と話をしたフランシスコの声が聞こえてきます。
「あなたは決して一人ではないのです」
今疲れている人たちへ、温かく滋味ある励ましの言葉をお届けします。

目  次

プロローグ

1 イタリアに行く――学びのなかにあって

2 聖フランシスコへの断章

3 アシジからの伝言――あなたへ贈る今日の言葉
1 まずは一日一分から憩いの時間をもちましょう
2 人はものでは満たされません
3 狂信主義でない本当の愛を見つけてください
4 ちょっと立ち止まってみませんか
5 執着心をなくし寛大な人になろう
6 人間の美しさは表情にあるのです
7 決して年を取ることのない結婚
8 人間は二度生まれます
9 自分の相手のために空っぽにしましょう
10 「骨髄バンク」こそ本当の銀行です
11 恐れはまともな反応です
12 人間は泡ではありません
13 愛のある人には悲しみはありません
14 挨拶は義務と考えましょう
15 自分のためにだけ生きていませんか
16 わたしたちはみな赤ちゃんです
17 もし実現したいことがあれば、今日から始めよう
18 わずかでもいいから自分のできることをしよう
19 生活に疲れ、世界情勢に悩む現代人へ
20 わたしたちの肺には酸素が必要です
21 この世を去った人々はかわいそうなのでしょうか
22 思いやりをもって言うことを聞いてあげなさい
23 話すということは聞くことです
24 あなたの心の状態はどのようになっていますか
25 「猛犬に注意」の看板を掲げている人
26 文明は消耗によって崩れる
27 もし心を失うならばすべてを失う
28 人生においては各瞬間こそ貴重です
29 穴のあいた水道管では水がよく届かない
30 自分の人生を見たある人の物語
31 もっていないものを与えることはできません
32 濾過紙を通しての人生
33 耳を澄まして聞いてください
34 よく聞く人だけがよく話すことができる
35 幸福の秘訣とはなんでしょうか
36 自分を知るということをしていますか
37 時間は驚くべき贈り物
38 自分自身であることの大切さ
39 絵画は影の部分と光の部分とがあるので美しい
40 失望が人生をはばむことがないように
41 去る者は日々に疎し
42 貧しいか裕福であるかは問題とはならない
43 自分の技を磨こうとしない者は凡庸のまま
44 心の不安と動揺は現代人が負っている傷の一つ
45 年寄りで、何もできないとは考えたくない
46 大自然は人を癒します
47 父の死から想うこと
48 わたしたちの隣人について
49 あなたの夫はあなたが夢見た人とは違いますか
50 若者は、自分を満たしてくれるものを探している
51 あなたは銅像と結婚したのですか
52 飢餓の恐ろしさを想像できますか
53 一人ひとりはかけがえのない存在です
54 一人ひとりはサッカーの選手のようです
55 一〇万円の前にひざまずいて祈れますか
56 信仰は贈り物であって、愛によって成長します
57 わたしたちはみなこわがりです
58 一人旅はときとして危険であり退屈です
59 天国とはどんなところなのでしょう
60 すべての動物たちも言語をもっています
61 人々の心を満たそうとしていますか
62 幸福の秘訣はどこにあるのでしょうか
63 自分を知るための道
64 不安に動揺する現代人
65 人生の法則はただ一つ
66 わたしたちの生と死について
67 大量生産への疑問
68 わたしたちはときどき死んだように生きている
69 祈るときは簡潔に
70 愛するとは自分自身を与えることです
71 人は一〇〇歳になっても小さな子どもです
72 実りある議論を望むなら、相手を尊重しなさい
73 沈黙の声を聞きましょう
74 自由は、人に役立つときに貴重なものとなる
75 人間的な事柄の認識だけでは足りない
76 宗教はアヘンでしょうか
77 祈りたいと思う真心がもう祈りです
78 聖人って抜け目のない人です
79 行動の西洋と静けさの東洋
80 沈黙のもつ偉大な力
81 それぞれの人々は野の畑のようです
82 閉じられた心にあるもの
83 苦しみには理由があります
84 沈黙と孤独から生まれるほんとうの愛
85 わずかなこと
86 人生の秋に
87 過去・現在・未来
88 神よ、わたしに気づかせてください

4 イタリア紀行――アシジの旅

エピローグ

映画で地球を愛したい -マザー・テレサへの誓い

947

千葉茂樹著

四/六判 並製 272ページ
ISBN4-7845-0947-X
2004年3月刊行

世界で初めてマザー・テレサにカメラを向けた千葉茂樹監督。自らの半生を振り返りつつ、ドキュメンタリー映画として収めてきたマキシミリアン・コルベ神父やダミアン神父、マザー・テレサを始め、日豪の架け橋となったトニー・グリン神父などの働きを映画制作の魅力とともに描き出す。

目次

Ⅰ 映画監督への手紙
拝啓 黒澤明様
拝啓 新藤兼人様
拝啓 吉村公三郎様
拝啓 今村昌平様
拝啓 アンジェイ・ワイダ様

Ⅱ こころの軌跡
「いのちの記憶」──家族のなかで
「敗戦の記録」──私の敗戦記念日
20代の挑戦──シナリオへの道
「修業時代」──撮影所と独立プロ
30代の興奮──こころの山脈
「海外取材の夢」──ノンフィクションへの道
Ⅲ 映画で地球を描きたい
ベルギーの家庭──愛の養子たち
ポーランドの傷跡──アウシュビッツ愛の奇跡
ハワイの悪夢──救ライの聖者
アフリカヘの共感 ──“ねむり病”と闘う日本の獣医さん
日ソ両国の罪──サハリンからの声
Ⅳ 愛のシアター──シナリオ再録と講演記録
シナリオ「マザー・テレサとその世界」
講演「生きることは分かちあうこと」 ──マザー・テレサに学ぶ
製作後日談──マザー・テレサとの約束
シナリオ「豪日に架ける――愛の鉄道」
講演「愛は憎しみを超えられるか」──真の国際交流をめざして
製作後日談――オーストラリアからの贈り物 226
Ⅴ 新藤兼人に学ぶ映画人生──映画で平和を築けるか
対談 新藤兼人
勝目貴久
千葉茂樹
Ⅵ 映像教育学(シネ・リテラシー)の提案──映画は世界市民へのパスポート
あとがき
参考文献
写真提供
作品一覧