カテゴリー別アーカイブ: コーヒーブレイク

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第3話 『スイッチ』

先ほどまで、古くからの友人たちとビールを飲みながら四方山話をしていた。話はいたるところに飛び、収拾のつかないことになったが、それぞれがオーバーヒートするぐらい熱くなっておしゃべりに興じていた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA スイッチが、オンオフの装置であることは、日々電灯を点けたり消したりすることで自明のものだが、パソコンのキーボードを打ちながら、あるいはマウスを操作しながら、キーボードのキーやマウスをある種のスイッチと考えることは、ほとんどないに等しいのではないのだろうか。スイッチには、押しボタンスイッチもあれば、ボリューム、スライド、多方向スイッチがあり、あるいは圧力スイッチ、近接スイッチ等のようなものもある。それぞれが、それ独自の用途がありさまざまなところに使われている。

友人たちとのおしゃべりは、さまざまなスイッチが錯綜(さくそう)する迷路のようなもののなかにはまり込んだような輻輳(ふくそう)した時間の流れのうちに過ぎていった。

今日はもう遅い。このまま寝て、明日にはルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』(いろいろな出版社版あり)でも読んで、「時間のゆがみ」にでも興じよう。

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第2話 『香りを楽しみながら』

コーヒーのほのかな香りを楽しみながら、ゆったりとした時の流れのなかで好きな作家の小説を読む。自分が豊かになったように思えるのは、とてもうれしいことです。
最近になってから、池澤夏樹さんの『真昼のプリニウス』と『スティル・ライフ』(ともに「中公文庫」)を読んだ。透明な気分になれます。おいしいピュアなコーヒーの味です。

coffee3-1 池澤さんの著作と出合うキッカケとなったのは、タイトルに惹かれた『新世紀へようこそ』(光文社)でした。ニューヨーク2001年9月11日の直後からのメールマガジンを、ペーパーに置き換えたものです。

多くの人々があの日の前と後の世界を、自身のなかで明確に区別して考えているものと思いますが、交通整理の役目を果してくれる1冊です。感謝しています。
この本には続編があり『世界のために涙せよ』(光文社)と題されています。これも刺激的です。
9月11日以後、世界の様相が変化したことでもっとも重大な点は、ダブルスタンダードが公然とまかり通って、それがこの国の「国際貢献」の口実に使われ始めたことではないでしょうか。口触りの好い理由をつけての海外派兵は、半世紀以上かけてこの国が曲がりなりにも醸成した国のあり方を、根底的に失わせることになります。二者択一という近視眼に対応するには、未来への展望と歴史を見つめる眼差しを誰もが持つことなのだろうと感じています。

本日のコーヒーは「スマトラ・マンデリン」。
音楽は「イマジン」を聴きながら……。

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第1話 『キャパとナクトウエイ』

さて今日は、映画のことなど。

東京都写真美術館ホール(東京・恵比寿)で、『戦場のフォトグラファーwar photogrfer』というドキュメンタリー映画を昨年10月末まで上映していた。ここでは前に「キャパ」のドキュメンタリー映画(『CAPA in Love&War』)も上映された。どちらも優れた(多面的に描かれた)ドキュメンタリーで あったが、どちらも観客がとても少ないことには驚いた。

coffee2 キャパとナクトウェイは、ともに戦場をかけた報道写真家である。
ロバート・キャパは1913年ブダペスト生まれで、1954年インドシナ戦争のさなかのベトナムで、地雷を踏んで亡くなった。その40年の短い生涯で撮った、スペイン市民戦争・コルドバ戦線での民兵が銃弾を受けて倒れる寸前の1枚は、数多くの写真のなかでも特に有名な作品だ。

ジェームズ・ナクトウェイは1948年生まれで、現役の報道写真家である。
映画のなかでのナクトウェイは、気負いを感じさせない。物静かで穏やかで淡々として自省的である。
しかし《私は目撃者であり、これらの写真は私の証言です。私が記録した出来事は、忘れられてはならず、また、繰り返されてはならないのです》《私にとって、写真の力は、人間的な感覚を呼び覚ますことにある。もし戦争が、人間性を否定する行為なら、写真は、戦争とは反対のものとして捉えることができるうえ、まともに利用されれば、戦争への特効薬たるパワフルな材料になり得る》と語るナクトウェイには確信がある。
ロバート・キャパやジェームズ・ナクトウェイの写真に感銘し、影響を受けた人はとても多いに違いない。たまにはドキュメンタリー映画観るのも好いのでは……。

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コーヒーブレイク

ようこそ、『コーヒーブレイク』へ。
『コーヒーブレイク』は、本日開店です。ようこそいらっしゃいました。今後ともお引き立てのほどよろしくお願いします。できる限り毎週1回は更新するつもりでいます。
ホームページ上で書いたものが、どのように誰かの目に触れることができるのか、信じられないことではありますが、これから毎週コーヒーを呑みながらの時々の気分で、小さなことを書くつもりです。

 私の1日は、コーヒーを点てることから始まります。コーヒーが行動を起こすときのきっかけになる人も多いと思いますが、私もその1人です。コーヒーは何事か考えるときのクッションとなっています。ですから1日に呑むカップオブコーヒーの量も増えること、増えること。

 今日のところは、「ブラックコーヒー」(ペギー・リー)を聴きながら……。coffee1

開店早々に『ブラックコーヒー』をかけるのには、少々勇気が必要でした。孤独であることが、コーヒーの味を苦いものにしているという歌詞の切なさが、開店のときに似つかわしいものとも思えないのですが、好きなのだからマア好いか……と。
このアルバムはジャズ・ボーカル・ファンの間では高い支持をうけている1枚。